いま分譲賃貸に住んでるんだけど、ここ2週間ほど、不動産会社からの「売り求む」「販売中物件情報」チラシが入らなくなった。住み替え・引っ越しは不要不急なのかどうかわからないが、不動産業も低調であることは間違いなかろう。
普通に考えて、もしいま中古マンションの売却活動をしていて、現住の自宅物件であるならば、不特定多数の買主候補が来客する内覧なんてやりたくないだろう。逆に、中古マンションを探している側もわざわざ知らない人の家など訪問したくない。となれば、中古マンション仲介市場は開店休業状態となるわけだ。
オリンピックまでは不動産市況は大丈夫だ、とみんなが思っていた。私もそれを疑っていたわけではないが、ご縁があって1年前に物件を売却し、今は賃貸である。結果的には良かった。いま売却を試みていたらどうなっていただろう。
しかも私の場合、買い替え予定ではなかった。買い替え予定の人は今の状況はどうなのだろう。世の中では飲食、レジャー、エンタメ、イベント業界の苦境ばかりが強調されるが、自宅を売って資金を作り買い換えようとしている人は常にいるわけで、自宅売却が滞ると買い替え先の資金計画が狂ってしまう。
平時であれば値段をある程度下げれば売れるかもしれないが、今回は内覧自体が止まっている。こうなると値段を下げれば売れるという話でもない。そもそも買い手の側に経済的不安が出て、無理して中古マンションに手を出さずまだしばらく賃貸で様子を見よう、なんて人が増えていっそう中古売買相場が冷え込む、なんて悪循環も考えられる。
こうなると、新築マンションの購入にもキャンセルが出て、そっちの方にも影響が出かねない。まさに不動産経済不振の連鎖、悪循環。
切ない事例としては、3月頃に中古マンション売買契約が成立していて、引き渡しまで2か月ほどある間に、買い手の経済状況が一変し、ローンはOKなのに買い手が不安を持って手付放棄解除を求めるケースが考えられる。そういわれると、売り手は素直に手付を受け取るべきかなんとも…という感じではある。
いずれにせよ、コロナが何とかならないと、不動産業界もマジやばいよ!